許せなかった私が気づいたこと
私は過去に、心の傷を抱えてしまい、それについて許すことができずにいました。長い間怒りや失望を抱えたまま過ごしていました。その痛みをずっと忘れられませんでした。
「許す=相手の行動を肯定すること」と思い込んでいたため、許すことがまるで自分を裏切るように感じ、どうしても受け入れられなかったのです。そんな私があるとき、「そもそも許すって何だろう?」と考えたことが転機になりました。
「許す」の語源から見えたこと
「許す」という言葉は、もともと 「ゆるむ」 に由来しています。
「ゆるむ」には 「緩める」「自由にする」「解放する」 という意味があり、何かに縛られている状態から抜け出すことを表しています。
この語源を知ったとき、私はハッとしました。
許すことは 「相手を認めること」ではなく、「自分の心を縛る感情を緩めること」 ととらえてはどうかと思ったのです。
「許せない」と思うほど、私は怒りや悲しみを握りしめていたんだと気づきました。
でも、「ゆるめる」と考えたら、少し肩の力が抜けるような気がしたんです。
それ以来、「ゆるむ」という言葉を意識すると、心がスッと軽くなる感覚がありました。
「許す」と「受容」の違い
ここで、「許す」と「受容」の違いも考えてみました。
• 受容 = 相手の行動や出来事をそのまま受け入れること
• 許す = 自分の感情を解放し、心を軽くすること
私はずっと 「許す=相手の行動を受け入れること」 だと思っていました。
でも、それだと許せない気持ちが余計に膨らんでしまう。
そこで、「相手の行動を認める必要はない。とりあえず自分の心を緩めることを意識しよう」と考え方を変えてみました。
すると、「許さなきゃいけない」「でも許せない」という葛藤が少しずつ消えていったのです。
「許し」は自分のための行為

私の中で「許す=相手を肯定すること」という考えが強すぎたせいで、余計に苦しんでいたのかもしれません。
でも、「許す」は相手のためではなく 「自分のため」 にするものと考えると心が楽になります。
「許す=ゆるめる」と捉えた瞬間、今までの執着が少しずつほどけていくのを感じました。
心をゆるめるだったらできるかもと思えました。
言葉の持つ意味を変えるだけで、こんなに気持ちが変わるんだと驚きました。
現実は変わらない。でも、心は軽くなる
「許し」の本質を理解したからといって、相手の行動や現実が変わるわけではありません。
でも、自分の心の持ち方は変えられます。
許しは 一度で終わるものではなく、何度も繰り返すもの かもしれません。
時にはまた怒りや悲しみが込み上げてくることもあるでしょう。
でも、そのたびに「今、心が縛られているな。少し緩めてみよう」と思えれば、以前よりずっと楽になれるはずです。
自分の中で許せないということにこだわりすぎていたのかもしれません。
相手を許せないなら、許せない自分を許すという視点も耳にしたことがありましたが、言われてもあまりしっくりきませんでした。
それなのに、心をまず緩めてみよう、という視点だとすんなり心が軽くなったんです。許す許さないという葛藤に執着しなくなったんだと思います。
人によって心が軽くなる言葉は異なると思いますが、自分に合う言葉や視点をみつけることは大切だと思いました。
言葉の捉え方、受け止め方で楽になることもあるんだなと思いました。
許せないという気持ちがなくなったわけではなくても、そのことにこだわらなくなったいのはすごいことだと思いました。
まとめ
「許す」とは、相手の行動を肯定することではなく 「自分の心をゆるめること」 だった。
そう気づいたとき、私は少しずつ過去の感情を手放せるようになりました。
もし「許せない」と苦しんでいるなら、まずは「心をゆるめる」ことから始めてみてください。
そうすることで、あなたの心が少しでも軽くなることを願っています。
最後に
「許す」という言葉に抵抗があるなら、まずは 「相手をゆるす」ではなく、「自分の心をゆるめる」 と考えてみてください。
それだけで、心がふっと楽になるかもしれません。
あなたの気持ちが少しでも穏やかになりますように。
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